研究集会 トポロジーとコンピュータ

トポロジー研究連絡会議の支援するトポロジープロジェクトの一つとして、平成14年度科学研究費補助金 基盤研究B(1)「3次元多様体の幾何とトポロジー」(課題番号: 12440015、代表者: 小島定吉氏(東工大情報理工))の援助により、標記の研究集会を開催致します。皆様のご参加をお待ちしています。

なお、同時期に Gyo Taek Jin 氏(KAIST)、小林毅氏(奈良女子大学)の主催による日韓三次元多様体研究会も同じ奈良女子大学で開催されます。11月29日には2つの研究会の合同講演も計画しています。

世話人:山下 靖(奈良女子大学 理学部)
yamasita@ics.nara-wu.ac.jp
開催日時 場所
プログラム

※プログラムはまだ変更になる可能性があります(10/26)

11月28日 
14:00児玉宏児 (神戸高専)
  (1) KNOT プログラムの使用法/新機能紹介
15:15市原一裕 (奈良女子大学)、高沢光彦 (東京工業大学)
  二元生成基本群を持つ曲面束の構成
16:30逆井卓也 (東京大学)
  コンピューターによる Johnson 準同型の計算
11月29日 
10:00児玉宏児 (神戸高専)
  (2) KNOT プログラムの内部/プログラミング ガイド
11:15落合豊行、森村則子(奈良女子大学)
  n-ストリングブレイド(n>1)の入力と基底多項式計算
14:00作間 誠 (大阪大学)「日韓3次元多様体研究集会」との合同講演
  Comparing two convex hull constructions for cusped hyperbolic manifolds
15:15大貫浩二 (早稲田大学)
  colored Jones多項式とReshetikhin-Turaev不変量のoptimistic limit
16:30長谷川真人(京都大学)
  Traces in Computer Science
11月30日 
10:00阿原一志 (明治大学)
  Hexahedra with spherical faces
11:15須川敏幸 (広島大学)
  錐特異性を持つリーマン面のタイヒミュラー空間のベアス埋め込み
   ー 実験的アプローチ ー
14:00石井 敦 (大阪大学)
  3次の skein relation を持つ結び目不変量に対するコンピュータを使ったアプローチ
研究集会趣旨

低次元トポロジーにおいて具体的な対象に対して考察を行う場合、方法としてコンピュータを利用することは一般的になりました。よく知られている例としては、結び目絡み目などに関しての様々な不変量に関する計算や結び目のテーブルを作成する試み、双曲幾何構造に関する計算を行うもの、リーマン面や写像類群を扱うものなどがあり、コンピュータが利用される領域は、近年ますますその奥行きと拡がりを増しているといえます。これらのような例が持っている複雑さに取り組み自由に思考をめぐらすためには、コンピュータの利用が大きな助けになります。コンピュータを用いることにより
 ・ 現象に関する基礎的な感覚をつかむ
 ・ 視覚化により理解を深める
 ・ 予想を立てる
 ・ 反例を探す
など、様々なことを行うことができますが、通常の研究集会や論文ではこれら生き生きとした部分の数学が奥に隠れてしまいがちです。そこで本提案の「トポロジーとコンピュータ」では、これらを前面に出した研究集会を行うことにより
 ・ 通常の研究集会では話されにくい計算部分に関する話題
 ・ 計算アルゴリズムなどコンピューターによる実験方法の紹介
 ・ コンピュータを使った実験の結果の紹介
などの場を提供することを計画しています。これによってトポロジーにおけるコンピュータを利用した研究の発展を目的としています。

「トポロジーとコンピュータ」では、コンピュータに比較的強いメンバーが何人か集まるため、計算に関する難しい部分などで、他ではあまりみられない種類の充実した交流も行われています。また、
 (1)「自分は全くコンピュータを使えないのだが、いま考えている問題に関して誰かこんな計算ができないか?」
 (2)「予備知識はないがこれからコンピュータを使った実験を始めたい」
などといった形の希望を持っている研究者が来て、「トポロジーとコンピュータ」に参加して交流することによって、得られるものが大きい研究集会を行いたいと思っています。具体的には、(1)のような方からの問題提起型の講演や、(2)のような方のためのチュートリアル的な講演なども行いたいと思っています。

その他

最終更新:2002.11.12